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実践的!美容室物件探しのチェックポイント~設備編~

update :

美容室には独特の設備チェックが必要です。
最終的には私たちのようなプロの判断が必須ですが、ここでは今まで数々の美容室をつくってきた経験から簡単にそのポイントを説明します。

美容室において設備のチェックポイントが重要なのは、ドライヤー・パーマ機器・シャンプー台など多くの設備を使用する為です。
営業が始まってから問題が起こらないよう以下の点をチェックする必要があります。

ポイントは3つ、
「ガス」「水道」「電気」です。

1. ガス工事

ガスには都市ガスとプロパンガスがあります。
都市部は主に都市ガスがメインですが、郊外ではプロパンガスが多くなります。
(写真① :左が都市ガス、右がプロパンガス。)

ガス容量が足りないと、最悪の場合、給湯器(お湯の供給)の設置が出来なくなってしまいます。仮に容量を見誤って容量不足の給湯器を設置してしまうと、お湯が出るまで時間がかかる、シャンプーの最中に水になってしまうなどのことが起きかねません。美容室にとっては絶対避けたいことですよね。

元々オフィス仕様の物件を美容室へ転用する場合、ガス容量が足りず見送るということもあります。
逆に容量が足りない、と診断されたものでも私たちのノウハウで対応できる場合もあります。

まずは、ビル管理の不動産会社にガスについて以下の質問をしてください。

【ガス編】
①都市ガスか?プロパンか?
②ガスメーターはテナントごとに分かれているか?(小さい物件などは大家さんと一緒になっていることもあります。)
③当該テナントのガスメーターの容量は?

2. 水道工事

重要ポイントはシャンプー台とトイレですが思わぬ落とし穴があるので要注意。

■給水
給水のチェックでは配管の口径と水圧がポイントとなります。
例えば、複数のシャンプーを同時使用した時、水がチョロチョロ…大問題です。
以下、こうならないためのチェックポイントです。

まず、給水管。その口径により水量が変わります。シャンプー台の台数にもよりますが、配管口径が20mm以上が推奨です。水道メーターの目視で確認できます。
ここでも管理会社に水道メーターの位置を聞いて確認してみましょう。建物の脇などにあり、蓋に何ミリか書かれています。
(写真②:水道メーターの蓋。この写真だと20mmとなっています。)

そして、見落としがちな重要ポイントが水圧です。
これは先ほど示したようなシャンプーの勢いとも関係が大きく、階数や建物ごとの給水の仕組みによっても左右されます。シャンプー以外ですと、タンクレストイレを付けたけど流れが悪い!なんてことも水圧と関係があります。
こうならないためには必ずプロの入念な調査が必要です。
(写真③:水圧調査を行なうための水圧計。)

これに関しては、プロの水道工事業者さんが専門の機材を使って調べるしかありません。

口径が小さい、水圧が弱い、それでもここでやりたい!というような運命の物件であれば、他の対応方法もあります。例えば、加圧ポンプを付けて水圧の弱さを補った美容室もありました。

■排水
排水のテナント内で大元となる口径もしっかりと確認しておきましょう。
小さい口径だと営業開始後、数年すると長年の薬品の蓄積により髪のつまりなど発生しやすくなります。
口径は75mmあると安心ですが、50mmの物件も多くあります。古い物件の場合、事前に配管洗浄を行うなどの対策が必要な場合もあります。

また排水配管は、正しい勾配といざという時のメンテナンス性も大事になってきます。
(写真④:排水配管の様子。)

では、水道についての管理会社への質問です。

【水道編】
①以前のテナントが何の業種でどの位使われていたのか?
(中古車を買う時のように、それまでの経緯がわかると問題に対して早めに対応できます。)
②水道は水道局との直接契約か?(場合によっては大家さん経由ということがあります。)
③水道設備図面はあるか?(あれば欲しい旨を伝えましょう。)

3. 電気工事

電気は電灯(単相100V)と動力(三相200V)というものに分けられ、それぞれ役割が違います。使用機器や目的に応じてそれぞれ必要容量を決定し、工事を行います。
これも美容室あるあるですが、忙しい時間に一気にドライヤーを使うとブレーカーが落ちるなんてこと経験したことありませんか?
可能な限りこのようなことがないように、電気使用量の多いドライヤーを同時に何台使用するか、他の電気関係の機器は何を使う予定があってどの位の頻度で使うかを、営業の流れに沿って予め検討しておかなくてはなりません。

■電灯(単相100V)
一般家庭でも使われる電気の種別です。お店ではドライヤーや照明など、一般的な電気製品に使います。
私たちの経験から、一般的な美容室ですとセット面5台だと最低でも75A以上は必要と考えます。

■動力(三相200V)
主として業務用エアコンや、電気温水器(※)などの大きな電力を必要とする業務用機器を動かすための電気で、店舗ではよく使われます。エアコンのみの場合でも最低30A以上はほしいところです。
※電気温水器は、ガス給湯器が設置可能な場合は必要ありません。
※電気温水器を使用する場合はエアコン容量と合わせて最低でも75A~100A以上は必要となります。

実際には、電気容量が足りずに物件を見送るという事も多々あります。
これもプロへの相談と調査が欠かせません。

ここでもまた、管理会社への質問が大事になってきます。

【電気編】
①電気は、電力会社から直接引き込まれているか?(場合によっては大家さんからの供給ということがあります。)
②キューピクルを経由しているか?
③電気主任技師はいるか?直接質問してもいいか?
④電気設備図面はあるか?(あればコピーをもらいたい旨を伝えましょう。)

各項目ごとに、ビル管理会社への質問をアドバイスとして添えました。
そこまで聞いたら私たちにバトンタッチしてください。
管理会社が答えがわからなくても最終的に私たちが調査できますが、管理会社と出店者が最初からいい意味での緊張感のあるコミュニケーションをとっていれば、相手からも一目置かれることでしょう。それが契約にも入居後もいい影響を及ぼすことは言うまでもありません。

具体的には、プロである私達にどうぞお気軽にご相談ください。
皆様のいい物件探しには、私たちがついています!!

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