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2018.05.07

制作の裏側をアートディレクターにインタビュー!

CATEGORYSTAFF スタッフ

先日オープンしたイタリアンダイニング「大船イタリアン visole」。店内で一段と存在感を放つのが壁に大きく描かれたアートです。

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クロノバデザインが、店内に壁画が描かれた空間デザインを手掛けるのは初めてのこと。

そこで、完成までの裏話を探るべく、アートディレクターに突撃インタビューを敢行しました!

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―今回、デザインプランの中に壁画を取り入れたのはなぜですか?

デザイナーからの提案です。店舗のストーリーをより確立させ、非日常があじわえるような空間を創るひとつの要素として、デザインの中に組み込むことになりました。壁画は、もともとストーリーを持つ額絵と違い、お店のコンセプトに沿って制作されます。そのため、お店の持つ世界観を演出するのに大きな効果を発揮します。さらには、壁という大きな面をキャンバスにすることで、絵は単なるインテリアではなく、”空間全体を巻き込んだアート”になり、その空間には他にない独創性が生まれます。


―絵のデザインはどうやって決めましたか?

オーナー様の持つイメージから、絵のデザインはすぐに決まりました。微妙なニュアンスの違いでいくつか候補があったのですが、案として挙げられていた壁画のタッチが全て「線」であったため、タッチについては変更の提案をしました。なぜ「線」で描かれた絵に違和感を覚えたのか。それは、キャンバスとなる壁が漆喰だからです。少し話は逸れますが、もともとお店づくりの中で、使用する素材は本物にこだわりたいというオーナー様の希望がありました。カウンターは木目の綺麗な木を使用し、床は木とは対照的な素材のコンクリートにしました。そして、壁は漆喰にすることに。予算の都合上、実際には漆喰風のクロスとなったのですが、一般的なクロスとは違った質感が表現できます。漆喰アートと言えば、ミケランジェロの描いたフレスコ画が有名です。本物の漆喰へは、特殊な壁画技法を用いて描かれ、他の画材では味わえない雰囲気を持ちます。実際は”漆喰風のクロス”なので、どんなタッチでも描くことが出来ますが、それでは、せっかく素材感にこだわった内装すべてが台無しです。何を描くかと言うことだけに捕われ、何に描かれるのかと言う点が考慮されなかったことで、どこかしっくりとしない居心地の悪い空間になってしまうこともあるのです。絵のデザインはそういった視点も考慮し、決めていきました。


―全体的なポイントについて教えてください。

お店での食事がイメージできるよう、店内に続く階段には食材の絵を並べました。階段、通路などの空間は立ち止まることの少ない場所なので、すっとイメージが入ってくるようにシンプルでキャッチーなデザインの絵を配置したのがポイントです。一方で、店内は長く留まる空間になります。毎日漁港で仕入れる新鮮な魚をダイナミックに描き、一番伝えたいメッセージを表現しました。魚をより活き活きと見せ、躍動感のある雰囲気を生み出すため、絵のデザインプランが進行する途中で、魚の下に波の絵を追加することに。店内の壁画はインテリアを全て配置した後のバランスも重要なポイントです。テーブルや椅子、ベンチなどの家具や、ボトルや調味料入れなど必要なものをレイアウトした後に、インテリアと一体化するよう計算して描きました。


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まだまだたくさん貴重なお話しを伺ったのですが、今回はこのへんで!

壁画は、人類最古の絵画と言われるほど、古くから世界中の美術に影響を与えてきました。
歴史のあるものを現代風にアレンジし、店舗デザインにその概念を取り入れることは、逆に新鮮で、とても魅力的です。訪れた人は、その空間に足を踏み入れただけで自然と伝える側のメッセージを受け取り、創られた世界観に引き込まれる。これぞ空間デザインの醍醐味なのではないのでしょうか。今回のインタビューを通じて、デザインとアートを掛け合わせることで生まれる無限の可能性や奥深さを身にしみて感じたのでした。

今後も引き続き、さまざまな制作の舞台裏を探っていきたいと思います!


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